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乳児殺害の母、「首絞めてしまう」と3日前相談(読売新聞)

 生後2か月の長女を強く揺さぶり脳に損傷を負わせて殺害したとして、大阪府警に殺人容疑で逮捕された母親の無職武中明日香容疑者(24)(堺市中区)が事件3日前に堺市中保健センターを訪れた際、長女綾音ちゃんについて「最近、育児でイライラして首を絞めてしまうことがある」と打ち明けていたことがわかった。

 極度の育児ストレスが原因とみられ、武中容疑者が発していた“SOS”を、市側が十分に受け止めきれなかった経緯も浮き彫りとなった。府警は17日午後、武中容疑者を送検した。

 司法解剖の結果、綾音ちゃんの死因は外傷性脳腫脹(しゅちょう)で、頭部を強く揺さぶられて脳に障害が出る「乳幼児揺さぶられ症候群(SBS)」によるものと判明。逮捕前の事情聴取で、武中容疑者が「SBSは出産後にインターネットで知っていたが、泣きやまないので4回ほど強く揺さぶった」と供述し、府警は死亡の可能性を認識していた「未必の殺意」があったと判断、SBSでの死亡では異例の殺人容疑を適用した。

 捜査関係者らによると、武中容疑者は、綾音ちゃんの死亡3日前の1月22日午後、1人でセンターに育児相談に訪れた。その際、面談した職員に「娘の首を絞めたり、たたいたりしてしまう」などと相談、「赤ちゃんのせいで買い物や自分のしたいことができない。産まなければよかった」と約1時間訴えていた。

 センターは虐待の可能性を疑い、同日中に保健師らが武中容疑者宅を訪問。綾音ちゃんの体に目立ったあざがなく、発育にも問題はなかったが、さらに話を聞くため、事件当日の1月25日午後に武中容疑者に電話し、再訪問を持ち掛けた。

 ところが、武中容疑者が体調不良を訴えて断ったため、センターは翌26日の訪問を約束。武中容疑者はこの電話の約6時間後、夫(23)が不在の間に犯行に及んだという。直後には自ら119番し、搬送先の病院で「ミルクをのどに詰まらせ、背中をさすっていたら息が止まった」と説明していた。

 しかし、武中容疑者は調べに対し、「夜も眠れないほど子育てに疲れていた。夫と交際していた頃の生活に戻りたかった」「夫が積極的に育児を手伝ってくれなかった」などと動機を供述したという。

 センターは「これから話を聞いてかかわっていこうとした矢先の出来事で、非常に残念。最悪の結果を防ぐ手だてがなかったか、検証したい」とし、夫の育児へのかかわりについては、「子育てに果たす役割は重要で、夫にはこれから話を聞いていくつもりだった」としている。

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